カネミ油症(読み)カネミゆしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カネミ油症」の意味・わかりやすい解説

カネミ油症
カネミゆしょう

1968年6月頃から福岡県を中心に西日本で多発した PCB中毒症。全身発疹発熱,顔面浮腫などを中心とする症状が続き,死亡者が出て,油症新生児 (黒い赤ちゃん) も多数生れた。製造工程で PCBが食用油に混入したことによる食品公害病と判明したため,被害者団体が訴訟を起し,製油会社のカネミ倉庫と PCB製造元の鐘淵化学工業に勝訴した。この事件以後,政府は PCBを特定化学物質に指定し,使用制限などの措置をとった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報