油症(読み)ユショウ

日本大百科全書(ニッポニカ)「油症」の解説

油症
ゆしょう

1968年(昭和43)秋に福岡県を中心に発生したポリ塩化ビフェニル(PCB)中毒をいう。

[編集部]

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世界大百科事典 第2版「油症」の解説

ゆしょう【油症】

PCBが原因となって起こった食品公害病。1968年10月,福岡県に痤瘡(ざそう)様皮疹主訴とした〈奇病〉が多発した。調査の結果,翌11月に,患者の皮下脂肪と,患者の食品調理に用いられていたカネミ倉庫(株)製油部製のライスオイル(米ぬか油)に,鐘淵化学工業製のカネクロール400(PCBの一種)が含まれていることが明らかにされた。これ以来,この福岡を中心として長崎などにも多発していた〈奇病〉は油症あるいはカネミ油症と呼ばれるようになった。

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世界大百科事典内の油症の言及

【公害病】より

…これは大気汚染が工場などの固定発生源からの硫黄酸化物を主体とするものから,移動発生源窒素酸化物を主体とするものに変わってきたことによって第一種地域の呼吸器疾患発生率が他とくらべて非常に高いという知見が認められなくなったためである。 また,公害健康被害補償法の対象とはなっていないが,食品公害の代表的な疾病である(カネミ)油症(PCB中毒症),(森永)ヒ素ミルク中毒症は明らかに公害病であり,さらに公害病予防の見地から考えると,千葉県君津市のダンプ公害による塵肺(じんぱい)傾向の増加や,名古屋市内の新幹線騒音・振動による睡眠障害,消化器疾患の増大などにも,注意と医学的知見の蓄積を図る必要性がある。残留性の高い農薬やアレルギー性疾患を起こす繊維加工剤などについても絶えず注意をはらっていかなければならない。…

※「油症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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