カミツキガメ(読み)かみつきがめ(英語表記)snapping turtle

翻訳|snapping turtle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カミツキガメ」の意味・わかりやすい解説

カミツキガメ
かみつきがめ
snapping turtle
[学] Chelydra serpentina

爬虫(はちゅう)綱カメ目カミツキガメ科のカメ。大形種で、あごの力が強く、よくかみつくので危険である。カナダ南部、アメリカ合衆国から南アメリカ北部に分布する。甲長30センチメートル、最大47センチメートルに達し、腹甲は小さい。頭部が大きく、四肢の各指には水かきがあって、つめが長い。尾が長くてほぼ甲長ほどもあり、ワニのような鱗板(りんばん)が並ぶ。水生植物の多い池や川にすみ、水底であまり動かず、近寄るザリガニや魚などをとらえる。近縁ワニガメMacroclemys temminckiは、甲長60センチメートル余りに達する。

[松井孝爾]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カミツキガメ」の意味・わかりやすい解説

カミツキガメ
Chelydra serpentina; snapping turtle

カメ目カミツキガメ科。甲長 30cm,体重 15kg,特に大きな個体では甲長 45cm,体重 35kgに達する大型の淡水性のカメで,性質が荒くて攻撃性が強い。背甲は3列に並んだ隆条をもち,頭は巨大で口も大きい。尾は甲より長いか甲とほぼ同長で,皮骨の鞘に包まれている。アメリカ合衆国東部および中央部に分布し,水中でも陸上でも活動する。水底の泥に埋って静止しているときはおとなしいが,陸上ではきわめて凶暴になる。おもに肉食で,口に合う小動物なら何でも食べるが,同時にかなり多量の植物も摂取する。

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