カリンティ
Karinthy Frigyes
生没年:1887-1938
ハンガリーの作家。医師を志したが,旺盛な好奇心と自由な生き方を求め新聞記者となる。作家の文体をパロディ化した《君たちの文体》(1912)で一躍ユーモア作家として人気を博したが,後には鋭い風刺的作品を書いた。代表作に,男と女の関係をテーマにした《ファレミドー》(1916),《ガリバー旅行記》の続編として書かれた《ツァピラーリ》(1922),自身の脳手術の体験記《頭蓋骨の旅》(1937)などがある。
執筆者:岩崎 悦子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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カリンティ
Karinthy Frigyes
[生]1887.6.24. ブダペスト
[没]1938.8.29. シオーフォク
ハンガリーの作家。小説,戯曲,詩,評論,翻訳など多面的な文筆活動を行なったが,特に風刺小説にすぐれた作品を残した。初めユーモラスな短編や,諸作家の文体模写で人気を博し,やがて J.スウィフトの『ガリバー旅行記』の続編としての『ファレミド旅行記』 Utazás Faremidóba (1916) や,『ツァピラーリア』 Capillária (21) などの代表作を発表した。作者自身の脳手術の体験を綴った『わが頭蓋骨周遊記』 Utazás a koponyám körül (38) も有名。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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カリンティ
かりんてぃ
Karinthy Frigyes
(1887―1938)
ハンガリーの小説家。医者を志したが、文学を捨てきれず、ユーモア作家として出発。哲学、自然科学へも関心を寄せ、多彩な才能を発揮した。グロテスクな手法で人生の不条理や意識下の世界を描き出し、代表作にスウィフトの『ガリバー旅行記』の続編として書かれた『フェレミド旅行記』(1916)や、『ツァピラーリア』(1922)、脳手術の体験記『私の頭蓋骨(ずがいこつ)周遊記』(1937)、風刺的児童文学『お願い、先生』(1916)などがある。短編も多い。
[岩崎悦子]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のカリンティの言及
※「カリンティ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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