ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルポー」の意味・わかりやすい解説
カルポー
Carpeaux, Jean-Baptiste
[没]1875.10.12. クールブボア
フランスの彫刻家。ジュール・カルボーともいう。父は石工。1842年以来パリに住み,1844年にエコール・デ・ボザールに入学,フランソア・リュードのアトリエで学ぶ。1854年『ヘクトル』でローマ大賞を受賞してローマに留学し,ミケランジェロの作品に強い感銘を受けて傑作『ウゴリーノと息子たち』 (1861,オルセー美術館) などを制作。1861年パリに帰り王族や廷臣たちの肖像彫刻を制作,1866年チュイルリー宮殿のパビヨン・ド・フロール装飾の仕事を引き受け,浮彫『フローラ』 (1864,ルーブル美術館) をつくる。パリのオペラ座正面の装飾彫刻『ダンス』 (1865~69,オルセー美術館) は,当時のアカデミックな彫刻家たちから酷評された。その作風は多くの点でオーギュスト・ロダンに受け継がれていくことになる。
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