カーバー(その他表記)Carver, Raymond

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーバー」の意味・わかりやすい解説

カーバー
Carver, Raymond

[生]1938.5.25. オレゴン,クラッカニ
[没]1988.8.2. ワシントン,ポートエンゼルス
アメリカ合衆国の短編小説家,詩人。シラキュース大学などで英文学を教える。物語の展開を単純化し,簡潔な会話を通じて現代アメリカの生活の断片を提示する,ミニマリズムの中心的な存在。短編集『私の身になって考えて下さい』Put Yourself in My Shoes(1974)に続く『頼むから静かにしてくれ』Will You Please Be Quiet,Please?(1976)で全米図書賞を受賞して認められた。主著『愛について語るときに我々の語ること』What We Talk About When We Talk About Love(1981),『ぼくが電話をかけている場所』Where I'm Calling From(1988),『滝への新しい小径』A New Path to the Waterfall(1989)など。村上春樹翻訳により日本でも愛読者が多い。ほか詩集『冬の不眠』Winter Insominia(1970)などがある。

カーバー
Carver, Jonathan

[生]1710.4.13. マサチューセッツ,ウェーマス
[没]1780.1.31. ロンドン
アメリカの探検家五大湖からミシシッピ川への各地探検。"Travels Through the Interior Parts of North America in the Years 1766,1767,1768" (1778) を著わした。

カーバー
Carver, John

[生]1576頃
[没]1621.4.5. プリマス
メイフラワー』号によってアメリカのプリマスに移住したピルグリム・ファーザーズ指導者プリマス植民地最初総督。イングランド王ジェームズ1世の名によってワンパノアグ・インディアンの族長マサソイトと同盟条約を結んだ。

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百科事典マイペディア 「カーバー」の意味・わかりやすい解説

カーバー

米国の短編小説作家,詩人。短編の名手としてヘミングウェーチェーホフにもたとえられる。作品の多くは庶民の家庭生活,あるいは破綻した生活を描いたものだが,独特の語り口や文体によって現代の米国文学に大きな影響を与えた。短編集《たのむから静かにしてくれ》(1967年),《ぼくが電話をかけている場所》(1988年)ほか。
→関連項目村上春樹

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