日本大百科全書(ニッポニカ) 「カールスルーエ」の意味・わかりやすい解説
カールスルーエ
かーるするーえ
Karlsruhe
ドイツ西南部、バーデン・ウュルテンベルク州の都市。人口27万8600(2000)。ライン川右岸の沖積地に位置し、市域の南北には広大な森林地帯がある。絶対王制期の計画的都市の代表例にあげられる市街は、1715年バーデン辺境伯カール・ウィルヘルム(在位1709~38)が狩猟用の館(やかた)を建設したことに起源をもつ。背後に広大な庭園をもつ館を中心に、32方向に放射状の道路がつくられ、市街地は館の前面に配置された。連邦最高裁判所、同憲法裁判所のほか、河川工学・食品などの連邦研究機関、各種州機関、総合大学、音楽大学など教育機関が立地する。また、西部のライン河港には石油精製を中心に各種工業が立地し、北部の森林地帯には連邦政府の原子力研究センターもある。
[朝野洋一]