ガイ・フォークス・デー(英語表記)Guy Fawkes Day

翻訳|Guy Fawkes Day

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガイ・フォークス・デー」の意味・わかりやすい解説

ガイ・フォークス・デー
Guy Fawkes Day

イギリスで,1605年に火薬陰謀事件未遂に終わったことを記念して毎年 11月5日に行なわれる行事。ボンファイアー・ナイト(焚き火の夜)とも呼ばれる。カトリック教徒たちがイギリス国会議事堂爆破ジェームズ1世および議員の殺害を企てた火薬陰謀事件は,密告によって発覚し,爆破予定日の 11月5日未明に陰謀者の一人ガイフォークスが捕えられた。議会は 11月5日を「感謝の祝日」と定め,1606年に祝いの行事が初めて催された。今日でもイギリス本国をはじめ,かつて大英帝国の一部だった多くの国々で,パレードや花火篝火(かがりび)や食べ物を楽しむ祭日となっている。花火はガイ・フォークス・デーの催しの中心であり,陰謀者が使うことのなかった火薬を象徴している。フォークスのわら人形を焚き火に投げ入れるならわしもある。かつては,祭りの数日前から子供たちが人形をもって街を練り歩き,事件を記念する歌をうたいながら通行人に「ガイのために 1ペニーを」と呼びかける風習があった。イギリス議会の衛視は,ひそんでいるかもしれない放火犯を探して年に一度の建物内検査を行なうが,これは捜索というよりも儀式である。

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改訂新版 世界大百科事典 「ガイ・フォークス・デー」の意味・わかりやすい解説

ガイ・フォークス・デー
Guy Fawkes Day

イギリスで毎年11月5日に行われる民間行事。1605年,議会爆破とジェームズ1世殺害をねらったカトリック教徒による〈火薬陰謀事件Gun Powder Plot〉が露見し,その実行者とされるガイ・フォークス(1570-1606)が逮捕された。それを記念して街頭で大きなかがり火を燃やし,ガイ・フォークスをかたどった奇怪なわら人形に花火をしかけて火中に投じ,陰謀の露見と国王の無事を祝う習俗が以後ながく行われている。
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百科事典マイペディア 「ガイ・フォークス・デー」の意味・わかりやすい解説

ガイ・フォークス・デー

英国火薬陰謀事件の首謀者ガイ・フォークスGuy Fawkesに由来する記念日。英国では陰謀予定日の11月5日に,大きなたき火をたき,フォークスをかたどった異様な人形を焼く。

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世界大百科事典(旧版)内のガイ・フォークス・デーの言及

【万聖節】より

…この日に死者をまつる習慣はヨーロッパ全土で広く行われていたが,教会はこの異教の習慣を抑えるために万聖節を定め,さらに翌11月2日を万霊節All Souls’ Dayとした。イギリスでは祭りの習慣がガイ・フォークス・デー(11月5日)に残っている。【三好 洋子】。…

【火】より

…イギリスのケルト文化圏では冬の到来を表すサムハインSamhain祭に焚火がたかれ,太陽の復活を祈った。この行事は1605年以来ガイ・フォークス・デー(11月5日)と習合し,かがり火を燃やし陰謀の首謀者フォークスをかたどった奇怪な姿の人形を火にくべる風習を生みだしている。一方,火祭のもう一つの意味は太陽の授精力をもとめる豊穣儀礼にある。…

※「ガイ・フォークス・デー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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