キンバイザサ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キンバイザサ」の意味・わかりやすい解説

キンバイザサ(金梅笹)
キンバイザサ
Curculigo orchioides

キンバイザサ科の多年草。アジア東部から南部マレーシアオーストラリア,日本では本州南西部,四国,九州,琉球列島に分布し,暖地の山林内に生える。根茎は太く垂直に地中に入り,上部は古い葉の繊維に包まれる。地上茎は短い。葉はすべて根生し,外部のものは短く膜質,内部のものは線状披針形で長さ 10~35cm,幅1~2cm,平行脈があり軟毛が散生する。花期は5~8月。花茎は1~3cmで,1~3花をつける。包は褐色膜質。花茎,子房,花被に長い細毛が生える。花被裂片は黄色で6個。果実は肉質で裂開しない。和名は,花色が金色ウメを連想させ,葉がササに似ることによる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キンバイザサ」の意味・わかりやすい解説

キンバイザサ
きんばいざさ / 金梅笹
[学] Curculigo orchioides Gaertn.

ヒガンバナ科(APG分類:キンバイザサ科)の多年草。根茎植物で茎葉があることなどから、キンバイザサ科として扱われることも多い。根茎は垂直に伸び、葉は長さ20~30センチメートル。花は黄色、径約1.5センチメートル、花被片(かひへん)は6枚、長い花筒があり、子房は下位、肉質の蒴果(さくか)を結ぶ。近畿以西の暖地の林下に生え、中国、東南アジアインド、オーストラリアの熱帯などに分布する。

[清水建美 2019年1月21日]

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