ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギラード」の意味・わかりやすい解説
ギラード
Gillard, Julia
オーストラリアの政治家。首相(在任 2010~13)。フルネーム Julia Eileen Gillard。イギリスのウェールズ南東部に生まれ,1966年に一家でオーストラリアへ移住した。アデレード大学時代は学生自治会のメンバーとして活躍。1983年メルボルンに移ったのち,オーストラリア学生連合の会長を務め,転学したメルボルン大学で 1987年に法学,1990年に文学の学位を取得。1987年法律事務所に就職,1990年法律事務所の共同経営者になった。その間オーストラリア労働党の党員となり,1985~89年党カールトン支部長,1993~97年ビクトリア州の党管理委員会委員,1996~98年ビクトリア州労働党党首の首席補佐官を務めた。1998年連邦下院議員に当選。2001年党幹部に昇格し,シャドー・キャビネットの人口・移民大臣に就任した。2003年シャドー・キャビネットの和解・先住民問題大臣を短期間務めたのち,保健大臣に就任。2004年再選し,2006年副党首に選出された。2007年の議会選挙で労働党が圧勝すると,副首相に就任,雇用・職場関係大臣,教育大臣を兼務した。2010年ケビン・ラッドを退けてオーストラリア初の女性労働党党首に選出され,同じく女性初の首相となった。就任後はおもに,全国の家庭や事業所への高速インターネット接続の供給を目指す「全国広帯域ネットワーク」プログラムの支援に力を注いだ。
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