ギリシア詞華集(読み)ギリシアしかしゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギリシア詞華集」の意味・わかりやすい解説

ギリシア詞華集
ギリシアしかしゅう
Anthologia Graeca

別名『パラティン詞華集』 Anthologia Palatina。 10世紀初頭コンスタンチノス・ケファラスが編纂したギリシア語の詩選集。前1世紀のメレアグロス,1世紀のフィリッポス,6世紀のアガティアスがそれぞれ編んだ選集をもとにして,新しいものも加えて,およそ 4000編をテーマに従って 15巻に編集したもの。短いエレゲイア詩形のエピグラムが大部分で,恋愛詩,献呈辞,墓碑銘,教訓詩,宴席歌,風刺詩などにすぐれたものが多い。おもな作者は,古典期ではシモニデス,バキュリデス,アナクレオン,それに哲学者プラトン,ヘレニズム期ではアスクレピアデスレオニダスカリマコス,アンチパトロス,メレアグロス,女流詩人のアニュテとノッシス,医師ニキアス,哲学者フィロデモスなど。 14世紀にプラヌデスが改悪した選集が流布していたが,1606年にハイデルベルクファルツ (パラティヌス) 選帝侯の文庫からケファラスのものの古写本が発見され,今日ではこれにプラヌデスの選んだものを加えて定本としている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギリシア詞華集」の意味・わかりやすい解説

ギリシア詞華集
ぎりしあしかしゅう

パラティン詞華集

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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