クリスチャンネーム(その他表記)Christian name

翻訳|Christian name

デジタル大辞泉 「クリスチャンネーム」の意味・読み・例文・類語

クリスチャン‐ネーム(Christian name)

キリスト教で、洗礼に際して授けられる名。洗礼名霊名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「クリスチャンネーム」の意味・読み・例文・類語

クリスチャン‐ネーム

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] Christian name ) キリスト教で、洗礼式のときに受ける名。洗礼名。〔アルス新語辞典(1930)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「クリスチャンネーム」の意味・わかりやすい解説

クリスチャン・ネーム
Christian name

洗礼名のこと。バプティスマル・ネームbaptismal nameともいい,姓に対する名(ファースト・ネーム)の意に用いられることもある。名は本質を表すという聖書思想を受けて,キリスト教では名を付けることをたいせつにするようになった。キリスト者洗礼によって神の子として誕生したことを表すために,洗礼名を授与する習慣ができ,聖書に出てくる人物をはじめ,キリストに従いキリストに倣って生涯を全うした殉教者聖人の名を付けるようになった。そのような聖人を守護聖人と呼ぶが,洗礼名は必ずしも守護聖人の名を付けなければならないものではない。日本では仏教戒名(かいみよう)になぞらえて霊名などと呼ばれることもある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリスチャンネーム」の意味・わかりやすい解説

クリスチャン・ネーム
くりすちゃんねーむ
Christian namebaptismal name

洗礼名。名前には、生命力、魔力威力が宿ると信じられたから、神の名と悪霊の名を知ること、隠すこと、使うことが宗教と呪術(じゅじゅつ)の儀礼で秘儀的に操作された。人間は、アダム楽園でしたように(「創世記」2章19)、いっさいの事物に名前をつける。キリスト教への入信儀礼である洗礼式のあと、新しい人格と資格の獲得のしるしとして、聖者名、聖書人名や信仰の徳を表現する語が動員されて命名されるが、宗教改革後は、その呪術性を否定する教派が多い。信徒の出自からの解放のモチーフが、仏教徒の戒名(かいみょう)と対応する。教名、霊名ともいう。

[川又志朗]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「クリスチャンネーム」の意味・わかりやすい解説

クリスチャン・ネーム

キリスト教徒の子,または未入信者が入信して洗礼を受けるときにつける名で,洗礼名baptismal nameともいい,姓に対する名(ファースト・ネーム)の意でも用いる。その人が霊的に生まれ変わるという意味をもつ。聖書の人物や聖人の名から採られることが多い。
→関連項目人名

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリスチャンネーム」の意味・わかりやすい解説

クリスチャンネーム
Christian name

カトリック,ギリシア正教,アングリカン・チャーチで洗礼のときに命名される名前。バプティスマルネームとも,霊名ともいう。洗礼を受けることは新しく超自然の命に生れることを意味するが,幼児洗礼が一般である欧米ではこれが本名となる。普通,聖人の名前をつける。日本では本名のほかに,さらにつけるのが普通。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

葬儀辞典 「クリスチャンネーム」の解説

クリスチャン・ネーム

キリスト教で、洗礼の儀式の際授けられる名前。一般に聖者の名を用います。

出典 葬儀ベストネット葬儀辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のクリスチャンネームの言及

【人名】より

…ただ,言語によって若干の変化はみられ,ムハンマドは,現代トルコ語ではメフメトMehmet,現代ペルシア語ではモハンマドMoḥammadと記され,アブド・アッラー(アブド・アッラーフ)‘Abd Allāhは,トルコやインドでは,しばしばアブドゥッラーAbdullāhと短縮される。【奴田原 睦明】
【西ヨーロッパ】
 現在,西洋の人名は基本的にはクリスチャン・ネーム(洗礼名。ファースト・ネームともいう)とファミリー・ネームから成り立っている。…

※「クリスチャンネーム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android