グラニュライト(読み)ぐらにゅらいと(その他表記)granulite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グラニュライト」の意味・わかりやすい解説

グラニュライト
ぐらにゅらいと
granulite

白榴岩(はくりゅうがん)ともいう。元来は、石英長石のように特別な晶癖(しょうへき)をもたない鉱物の、等粒かつ粒状の組織からなる変成岩のことであったが、いまではこの意味に使われることはほとんどない。そして、高い温度(700~800℃)で、かつ水に乏しい条件、つまりグラニュライト相の条件で生成した広域変成岩を総称するのが普通である。

 高温条件下では含水鉱物は不安定となって分解するため、典型的なグラニュライトは含水鉱物を含まない。たとえば、黒雲母(くろうんも)や普通角閃石は分解し、斜方輝石、カルシウム輝石、長石類などを生ずる。したがって、グラニュライトの主成分は、石英、カリウム長石、斜長石、斜方輝石、カルシウム輝石、ざくろ石、珪(けい)線石など、すべて水を含まない鉱物である。また、グラニュライトでは、元来無色であるはずの石英や長石が、しばしば青色、青緑色、褐色などに着色しているため、これらに富む珪長質の岩石でも、肉眼的には白色ないし淡灰色でなく、暗い色にみえる。

 グラニュライトは先カンブリア時代の岩石に多く、したがって楯状地(たてじょうち)に広く分布する。しばしば、エクロジャイトアノーソサイトを伴う。また、陸地下部地殻はグラニュライトからできているものと思われている。グラニュライトは変成岩と考えられているが、以前はその反対に、大部分火成岩であると思われていた。

[橋本光男]

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最新 地学事典 「グラニュライト」の解説

グラニュライト

granulite

ドイツSachsen地方に分布する長石・石英・ざくろ石を主とし細粒等粒状の変成岩で,雲母・角閃石を欠くために片理の未発達な岩石につけられた名称。白粒岩とも。C.S.Weiss(1803)命名。その後この岩石はグラニュライト相に属することがわかり,現在ではグラニュライト相の等粒状岩石をグラニュライトと呼ぶようになった。そのため,輝石グラニュライト,珪長質グラニュライトなどの呼び名が必要。一般には含水鉱物よりも無水鉱物に富み,高温のグラニュライトでは含水鉱物が出現しない。苦鉄質岩や珪長質岩では特徴的に直方輝石を含む。泥質岩では白雲母を欠き,直方輝石・ざくろ石・菫青石などが含まれる。グラニュライト相の変成岩であっても,大理石や超苦鉄質岩をグラニュライトとは呼ばない。チャーノッカイトマンゲライトエンダーバイトなどの花崗岩~トーナル岩質の組成をもつ岩石も直方輝石を特徴的に含むが,それらを火成岩とみなす議論もある。フランスではA.Michel-Lévy(1874)以来,白雲母花崗岩の意に用いることがある。北欧のレプタイト,フランスのレプチナイトもグラニュライトと同義。

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参照項目:グラニュライト相
参照項目:チャーノッカイト

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改訂新版 世界大百科事典 「グラニュライト」の意味・わかりやすい解説

グラニュライト
granulite

普通は石英,長石,輝石,ザクロ石などを主成分鉱物とする粒状組織(グラニュライト状組織)をもつ高度変成岩を指すが,広義にはグラニュライト状組織をもつ一般の変成岩にも用いられる。グラニュライト相の変成相に属するグラニュライトは,泥岩質の化学組成ならば一般に石英,正長石,斜方輝石,FeやMgに富むザクロ石,キン青石を主成分鉱物とし,玄武岩質の化学組成のときには,透輝石,斜方輝石,斜長石,ザクロ石,石英などを主成分鉱物とする岩石である。インド亜大陸に広く出現するチャルノク岩charnockiteも多くはグラニュライト相の変成岩である。グラニュライトは先カンブリア時代の変成帯に広く分布している。日本では日高変成帯や飛驒変成帯に産出する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グラニュライト」の意味・わかりやすい解説

グラニュライト

白粒岩」のページをご覧ください。

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