楯状地(読み)たてじょうち

百科事典マイペディア「楯状地」の解説

楯状地【たてじょうち】

先カンブリア時代の基盤岩が広大な面積に露出し,を伏せたような地形をしている地域。シールドとも。安定した古期大陸の中心部に存在し,古生代以降,地殻の運動としては穏やかな隆起・沈降だけがみられる。カナダ楯状地アンガラ楯状地(ユーラシア大陸北東部),バルト楯状地のほかアフリカ,オーストラリア,南米北東部の楯状地などが知られている。
→関連項目剛塊始生代先カンブリア時代南極大陸バルト楯状地

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デジタル大辞泉「楯状地」の解説

たてじょう‐ち〔たてジヤウ‐〕【×楯状地】

先カンブリア時代の基盤岩が広く露出している低く平らな地域。長い間の浸食作用で平坦化され、楯を伏せたようになだらかで、大陸の中核をなす。カナダ楯状地など。

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岩石学辞典「楯状地」の解説

楯状地

地殻の下部に広がっている剛性で固化した部分で,ほとんど全部が結晶質先カンブリア紀岩石からできている.例えばカナダ楯状地やバルト海楯状地のように堆積層でゆるく覆われた基底の岩石類が露出した広大な地域である[Holmes : 1965].

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「楯状地」の解説

楯状地
たてじょうち
shield

先カンブリア界 (→先カンブリア時代 ) の基盤岩類が広く分布する地域。カナダ楯状地,インド楯状地,バルト楯状地などがあり,大陸の中核部を形成している。それを取巻くように大陸周辺部で古生代以降の新しい造山帯が発達している。

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精選版 日本国語大辞典「楯状地」の解説

たてじょう‐ち たてジャウ‥【楯状地】

〘名〙 大陸の地殻のうち、きわめて古く安定した部分。陸地の核心部を構成し、カンブリア紀以来造山運動は生じていない。その地形の断面は楯を伏せた形に似てなだらかで、高い山脈はない。バルト楯状地、カナダ楯状地など。

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世界大百科事典 第2版「楯状地」の解説

たてじょうち【楯状地 shield】

古く先カンブリア時代に成立した安定地塊で,古生代以後の堆積岩類をほとんど載せていない地域。地形的には楯を伏せたような形にみえるところからこの名称が生じた。最古大陸地殻であって,激しく変形断裂を受けた複雑な構造結晶片岩片麻岩,花コウ岩などで構成されるが,古生代以後はまったく安定化し,全般的な昇降運動を経験したにすぎないので,わずかに堆積岩類を載せている場合でも,その構造はほとんど水平でまったく乱されていない。

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世界大百科事典内の楯状地の言及

【先カンブリア時代】より

…化石の産出にとぼしいこと,変成作用による初生的特徴が失われていること,連続的露出がないことなどの理由から先カンブリア時代の年代区分は顕生代とちがって,もっぱら放射年代に頼らざるをえない。カナダ楯状地には先カンブリア時代の地質系統が広く分布し,その研究は進み,先カンブリア時代細分の模式地となっている。カナダ地質調査所では,古い方からケノーランKenoran造山(約25億年前),ハドソンHudson造山(約18億年前),グレンビルGrenville造山(約8億年前)の3回の造山運動を識別し,これらによって先カンブリア時代を4時期に細分している。…

※「楯状地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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