デジタル大辞泉 「ケララ州」の意味・読み・例文・類語 ケララ(Kerala) インド半島南部西岸にある州。紀元前3世紀ごろからエジプトや中国とのインド洋交易で栄えた。また、数学や天文学などのほか、アーユルベーダが生み出されるなど独自の文化が発展した。州都はトリバンドラム。ケーララ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケララ州」の意味・わかりやすい解説 ケララ〔州〕ケララKerala インドの南西部に位置し,アラビア海に面する州。1956年発足。州都はティルバナンタプラム(旧称トリバンドラム)。西部のアラビア海と東部のウェスタンガーツ山脈との間に,南北約 550kmにわたって細長く連なる。人口密度はインド諸州のなかで最も高い。砂丘列の海岸の内側には多くの潟(ラグーン),これに続く沖積平野には水田とココヤシ園がある。南西の季節風により年間降水量は 2000mm以上と多い。古くから海上交通によりコショウや米が地中海地方に送られ,海岸地帯にはアラブ人の集落が形成され,ユダヤ教やキリスト教も布教された。14世紀前半に北西部海岸地方がデリー・サルタナット領となり,1498年のバスコ・ダ・ガマの到着以来,ポルトガルがコーチン,カリカット(現コジコーデ)を拠点に貿易を行ない,1640年頃からオランダが進出。1791年には各地にイギリス東インド会社が設立された。1949年トラバンコール=コーチン州が成立,1956年の州再編成で,マラヤーラム語(→ドラビダ語族)使用地域として今日の州域が確定した。識字率は高く,インドのキリスト教徒の 3分の1が居住。米,ココナッツ製品,コショウ,カシューナッツ,ゴム,チャ(茶)を産し,ココヤシ繊維の紡織や磁器製造が行なわれ,コーチンを中心に大規模な化学工業が発達。ベンバナード湖が港湾として利用され,外国船の入港も多い。面積 3万8863km2。人口 3184万1374(2001)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報