コルネリア(英語表記)Cornelia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルネリア」の意味・わかりやすい解説

コルネリア
Cornelia Knol

江戸時代の女性。平戸オランダ商館長 C.ナイエンローデと平戸の日本婦人スリシアの娘。 17世紀在世。 1633年父が死去すると異母姉ヘステルとともに商館に引き取られ,1636年暮れともにバタビア (ジャカトラ) に送られた。 1652年デルフト出身の東インド会社下級商務員 P.クノルと結婚,1670年までに4男6女をもうけた。夫は次第に昇進して上級商務員筆頭,経理部大尉にもなったが 1672年2月病死。コルネリアはその遺産で豊かに暮したが,1676年アルンヘム出身のバタビア市法務官 J.ビッテル再婚,一時オランダを訪問したこともあるが,のち別居し 1687年息子コルネリス・クノル一家とオランダに渡航した。平戸に建立されたコルネリア像は,クノル家肖像画によらない創作である。

コルネリア
Cornelia

前2世紀頃在世したグラックス兄弟の母。スキピオ・アフリカヌス (大スキピオ) の娘。センプロニウス・グラックスと結婚。 12人の子供をもうけた。夫の死後所領経営と子供の教育に没頭兄弟への影響力も強かったらしい。文才もあり,M.キケロ称賛を受けている。息子らの死後も社交界で活躍。娘センプニアはスキピオ・アエミリアヌス (小スキピオ) に嫁した。

コルネリア
Cornelia

メテルス・スキピオの娘。前 55年 P.クラッススに嫁したが,前 52年ポンペイウス (大ポンペイウス) の妻となる。夫に従いエジプトに渡るが,その死後イタリアへ帰った。

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