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メキシコ中部、サカテカス州の州都。メキシコ市の北611キロメートル、標高2422メートルの高原に位置する。人口11万3947(2000)。周辺は典型的な乾燥地域で、とくに北部はエル・サラードとよばれる内陸砂漠地域である。国道45号、41号両線の交点に位置する交通の要地で、1546年スペイン人トロサによる銀山の発見以来、銀、金、錫(すず)を産出する鉱山町として発展した。町は卓状丘の山麓(さんろく)に位置し、バロック様式の聖堂や教会がある歴史地区は1993年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。
[高木秀樹]
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…ポルトガルが喜望峰経由の新航路によってアジアに進出した結果,地中海経由の東方貿易で繁栄していたイタリア諸都市は打撃をうけ,17世紀になってより強力なオランダやイギリスがアジア貿易を展開すると,完全に没落した。他方,新世界では,とくに1540年代以後ポトシ銀山を中心とするペルーとサカテカス銀山を中心とするメキシコで大量の銀が産出され,その大部分がスペインに流入した。こうして,ポルトガル,ついでスペインが世界強国として勃興する。…
…地域により時期的にある程度のずれがあるとはいえ,おおよそ第1期は征服直後から16世紀中ごろまでの時代で,先住民社会に蓄積されていた財宝の略奪と,先住民の奴隷化およびその労働力を基礎とする砂金開発を特徴としている。第2期はアンデス高地のポトシ銀山の発見(1545)とメキシコ北部のサカテカス銀山の発見(1546)を契機とする銀開発の隆盛期である。砂金開発とならんで銀開発も征服時代の初期から始まっていたが,二大鉱山の発見に加えアマルガム法の導入(1556)によって低品位鉱石の精製も可能となり,またポトシ近くのワンカベリカで銀の精製に不可欠な水銀の鉱脈が発見された結果,16世紀末には新大陸の銀生産は急激に増大し,世界全体の9割に達した。…
※「サカテカス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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