サンサルバドル(その他表記)San Salvador

翻訳|San Salvador

デジタル大辞泉 「サンサルバドル」の意味・読み・例文・類語

サン‐サルバドル(San Salvador)

中央アメリカエルサルバドル首都。サンサルバドル県の県都。同国中西部に位置する。中米統合機構(旧中米機構)の事務局がある。たびたび地震火山噴火による被害を受け、1854年から1859年にかけて一時サンタテクラに遷都した。コーヒーサトウキビなどの集散地人口、行政区32万(2007)。

サン‐サルバドル(Sant Salvador)

スペイン北東部、カタルーニャ州の町。地中海岸のコスタドラダに面する海岸保養地。カタルーニャ出身のチェロ奏者カザルスの別荘があり、現在は博物館として一般公開されている。

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精選版 日本国語大辞典 「サンサルバドル」の意味・読み・例文・類語

サン‐サルバドル

  1. ( San Salvador ) 中央アメリカエルサルバドル共和国の首都。一五二五年スペイン人が建設。標高約七〇〇メートルの山間盆地にある。コーヒー、サトウキビなどの集散地。タバコ製造、紡織工業などが盛ん。

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改訂新版 世界大百科事典 「サンサルバドル」の意味・わかりやすい解説

サン・サルバドル
San Salvador

エルサルバドル共和国の首都。人口49万7844(2003)。西北西にあるサン・サルバドル火山(1960m)のふもとに位置し,標高682m。1525年にスペイン人征服者ペドロ・デ・アルバラドによって建設され,28年に現在位置に移された。植民地時代にはクスカトラン地方の中心地であり,1834-39年には中央アメリカ連邦の首都が置かれた。1839年にエルサルバドルの首都となる。54年,73年,1917年には地震によって,また1934年には川の氾濫によって大きな被害を受けている。

 同市はエルサルバドルの重要な経済センターであり,金融関係はもとより,繊維・皮革製品,タバコ等の工業が存在し,同国の主要産品の一つコーヒーの集積地でもある。太平洋岸の外港ラ・リベルタやその他の都市とは道路や鉄道で結ばれ,郊外には国際空港がある。エルサルバドル国立大学(1841設立)の所在地であり,また国立博物館はマヤの遺物のコレクションで知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンサルバドル」の意味・わかりやすい解説

サンサルバドル
San Salvador

エルサルバドルの首都。また同名県の県都。同国中西部,サンサルバドル火山南東麓,標高約 680mの山間盆地にある。 1525年現在地の北東約 30kmの地にスペイン人が建設,1528年現在地に移転。快適な気候と肥沃な土壌に恵まれ,スペイン植民地時代にはクスカトラン地方の首都,1834年からは中央アメリカ連邦の首都として繁栄。同連邦の崩壊に伴って 1839年エルサルバドルの首都となった。金融,商工業の中心地で,主要工業は織物,縫製,皮革,木材加工,酒類,たばこ,食肉など。市街はたび重なる地震で破壊されたため,植民地時代の面影を残さない近代的都市に変貌。市内にはエルサルバドル大学 (1841) ,国立博物館,科学工業博物館,劇場,図書館などがあり,エルサルバドルの文化中心地となっている。また交通の要地で,パンアメリカン・ハイウェー,幹線鉄道が通るほか,市から国内各地に放射状に道路が延び,東郊のイロパンゴ湖の近くに国際空港がある。近年近郊の都市化が急速に進み,メヒカノス,デルガド,サンマルコスなどの衛星都市ができている。 1980年代の内戦によって難民が流入,人口が急激に増加した。人口 31万6090(2007)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンサルバドル」の意味・わかりやすい解説

サン・サルバドル
さんさるばどる
San Salvador

中央アメリカ、エルサルバドルの首都。同国の中西部、サン・サルバドル火山東麓(とうろく)の標高698メートルに位置する。人口42万2570(1992センサス)、49万6000(2002推計)。大都市圏人口152万2126(1992センサス)。熱帯に属しながら年平均気温は23.3℃で、気候は温暖である。1525年、コルテスの部下アルバラードにより建設されたが、1854年の大地震をはじめたびたびの地震で破壊され、1934年に近代都市として再建された。東方13キロメートルのイロパンゴ国際空港に向かう郊外には、1960年代の工業化に伴って建設された化学、石油、電気などの近代的工場がある。南西37キロメートルに外港のラ・リベルタードがある。中米統合機構(SICA)常設事務局の所在地で、中央アメリカ諸国の中枢的役割を果たしてきたが、79年以後、92年の和平協定締結まで、内乱による混乱状態にあった。市内には市の全貌(ぜんぼう)が展望できるバルボア公園、メルセド寺院、エルサルバドル国立大学、マヤ文明の遺跡のコレクションで知られる国立博物館がある。また東方15キロメートルにあるイロパンゴ湖は観光地として有名。

[栗原尚子]

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百科事典マイペディア 「サンサルバドル」の意味・わかりやすい解説

サン・サルバドル

エルサルバドルの首都。同国中部,サン・サルバドル火山の麓,標高670mの山間盆地にある。亜熱帯的な快適な気候。だが,排気ガスによるスモッグにときおり襲われる。南方約36kmの太平洋岸に外港ラ・リベルタードをもつ。1525年創設。1834年―1839年,中央アメリカ連邦の首都。1980年代の内戦の影響もあり,1986年の震災からの復興が遅れている。31万6090人(2007)。
→関連項目エルサルバドルコロンブスサッカー戦争

サン・サルバドル[島]【サンサルバドル】

ワトリング島とも。西インド諸島,バハマ連邦の中央部にある小島。先住民はグアナハニ島と呼んでいた。1492年10月12日コロンブスのアメリカでの最初の上陸地。この日は1892年以来スペインで祝日とされ,その後米国,ラテン・アメリカ諸国でも祝日。163km2。人口約1000人。
→関連項目インディアス

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「サンサルバドル」の解説

サンサルバドル
San Salvador

①中米エルサルバドル共和国の首都。

②バハマ諸島の島。面積155.4km2。グアナハニと呼ばれていたが,1492年10月に大西洋横断に成功して到着したコロンブスによって,サンサルバドル(救世主)と名づけられた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「サンサルバドル」の解説

サンサルバドル
San Salvador

①西インド諸島,バハマ諸島中の島
②中央アメリカ太平洋岸にあるエルサルバドルの首都
スペイン語で「聖なる救世主」の意。1492年コロンブスが到達し,命名した島で,新大陸開拓への第1歩を印した地。
1525年,コルテスの部下アルバラードにより建設されたが地震で破壊され,1934年に近代都市として再建された。

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