サンダカン(読み)さんだかん(英語表記)Sandakan

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンダカン」の意味・わかりやすい解説

サンダカン
さんだかん
Sandakan

マレーシア東部、サバ州北ボルネオ)東岸の港市。人口約20万6800(2001推計)。サンダカン湾の北岸に位置し、スル海に臨む。港内の水深は深く天然の良港をなし、旧イギリス領時代はその北ボルネオ植民地の首都でもあった。第二次世界大戦では戦火を被ったが、戦後は完全に復興した。ことに後背地には広大な森林地帯を控えるので、近年は日本向け木材の積出し港として繁栄し、「ミニ香港(ホンコン)」ともよばれている。華僑(かきょう)の居住も多い。25キロメートル離れた郊外セピロックの森は世界最大のオランウータンの生息地として有名である。山崎朋子(ともこ)原作の『サンダカン八番娼館(しょうかん)』の舞台としても知られている。コタ・キナバルからマレーシア航空が就航している。

[別技篤彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンダカン」の意味・わかりやすい解説

サンダカン
Sandakan

マレーシア,ボルネオ島北東部,サバ州の港湾都市。スル海から入込むサンダカン湾の湾口に位置する。 1884~1947年,イギリス領北ボルネオの主都。ボルネオ島北部の経済中心地で,主産物の木材を買付けるために貿易商社集中。港は浅いが,主としてゴムと木材を輸出する。製材漁業などが行われる。州都コタキナバルと自動車道路で結ばれる。人口7万 420 (1980) 。

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