日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンドイッチマン」の意味・わかりやすい解説
サンドイッチマン
さんどいっちまん
sandwich man
体の前後にサンドイッチのように看板を下げ、奇抜な服装や動作で人目をひく人間広告で、プラカードを持った者もある。1820年代にニューヨークに出現したのが最初といわれ、日本では明治時代からみられたが、第二次世界大戦後、東京・銀座に現れてから全国の盛り場に普及した。大戦後まもないころの銀座では、喜劇俳優チャップリンの服装としぐさをまねたもの、当時としては珍しく仕立てのよいスーツを着こなし視線をまっすぐ前に向けたままゆっくり歩いていた者などとくに有名で、操り人形のような動きで人目をひいたり、ピエロの服装でおどけるなど多種多様であるが、声を出さないのが普通であった。
[佐藤農人]