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丹下左膳 タンゲサゼン

デジタル大辞泉の解説

たんげ‐さぜん【丹下左膳】

林不忘(はやしふぼう)の小説の登場人物。「新版大岡政談」などに隻眼隻腕のニヒルな剣士として描かれる。

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百科事典マイペディアの解説

丹下左膳【たんげさぜん】

林不忘の時代小説《新版大岡政談》(1927年―1928年)の主人公。以後1934年まで,不忘は丹下左膳ものを《大阪毎日新聞》《東京日日新聞》《読売新聞》の各紙に断続的に連載した。
→関連項目時代劇映画

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

丹下左膳 たんげ-さぜん

林不忘(ふぼう)の小説に登場する人物。
昭和2年「東京日日新聞」に連載された「新版大岡政談・鈴川源十郎の巻」に脇役で登場した片目片腕のニヒルな剣士。好評のため続編「丹下左膳」では主人公となった。のち大河内(おおこうち)伝次郎主演の日活版をはじめとするおおくの映画が製作された。

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世界大百科事典 第2版の解説

たんげさぜん【丹下左膳】

隻眼隻手の超人的怪剣士・丹下左膳が,スクリーン上に初めて登場したのは1928年5月のことである。原作は林不忘(ふぼう)の《大岡政談・鈴川源十郎の巻》で,この映画化が3社競作となったため,日活版の大河内伝次郎,東亜キネマ版の団徳麿,マキノ版の嵐長三郎(のちの嵐寛寿郎)と,同時に3人の丹下左膳が出現した。3本の映画はいずれも《新版大岡政談》という題名で,監督は日活版が伊藤大輔,東亜キネマ版が広瀬五郎,マキノ版が二川文太郎である。

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大辞林 第三版の解説

たんげさぜん【丹下左膳】

隻眼隻手のニヒルな怪剣士。林不忘ふぼう作の小説「新版大岡政談」に登場。そのユニークなキャラクターが人気を博し、続編では主人公となる。たびたび映画化され、特に大河内伝次郎の当たり役となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

丹下左膳
たんげさぜん

林不忘(ふぼう)が創造した片眼片腕のニヒル剣士。奥州の大名相馬大膳亮(そうまだいぜんのすけ)の家臣。丹下左膳は、『新版大岡政談・鈴川源十郎の巻』(1927.10~1928.5、『東京日日新聞』連載)では、刀剣マニアの主君の密命を帯び、名刀乾雲(けんうん)・坤竜(こんりゅう)の争奪戦に活躍する脇役(わきやく)的な登場人物であったが、その強烈な個性によって読者の圧倒的な人気を得た結果、続編『丹下左膳』(「こけ猿の巻」1933.6~11、『大阪毎日新聞』『東京日日新聞』。「日光の巻」1934.1~9、『読売新聞』連載)において主人公に昇格し、埋蔵金のありかを秘めたこけ猿の茶壺(ちゃつぼ)をめぐる争いの中心人物となる。丹下左膳は昭和前期を代表する虚構の英雄像として、映画各社によって映画化されたが、1933年(昭和8)の日活映画『丹下左膳・第一篇(ぺん)』(伊藤大輔(だいすけ)監督・大河内伝次郎(おおこうちでんじろう)主演)は、丹下左膳映画の決定版として知られている。[磯貝勝太郎]

映画

日本映画。1933年(昭和8)、林不忘の原作を伊藤大輔が脚色・監督した、日活の第1回オール・トーキー作品。埋蔵金のありかを秘めたこけ猿の壺をめぐる激しい争奪戦に、隻眼(せきがん)隻手の丹下左膳(大河内伝次郎)が活躍する。丹下左膳は、1928年の三社競作映画『新版大岡政談』でスクリーンに登場し、東亜キネマの団徳麿(だんとくまろ)(1902―1987)、マキノ映画の嵐寛寿郎、日活の大河内伝次郎がそれぞれ左膳を演じた。なかでも伊藤大輔監督、唐澤弘光(からさわひろみつ)(1900―1980)カメラマン、大河内による日活版は、無声映画の映像表現の粋(すい)を駆使した立回りと詠嘆調の字幕で絶大な評価を獲得し、丹下左膳の決定版となり、トーキーの本作では、映像と音の同期や比喩(ひゆ)表現など、視聴覚の実験も試みた。以後、大河内の丹下左膳は「シェイは丹下、名はシャゼン」の台詞(せりふ)とともに、山中貞雄(やまなかさだお)の『丹下左膳余話 百万両の壺』(1935年、日活)をはじめ、日活、東宝、大映など、計16本つくられた。大河内以後は、大友柳太朗(おおともりゅうたろう)(1912―1985)、丹波哲郎(たんばてつろう)(1922―2006)らの丹下左膳がある。[冨田美香]
『『大衆文学大系18 林不忘他集』(1972・講談社) ▽伊藤大輔著、加藤泰編『時代劇映画の詩と真実』(1976・キネマ旬報社) ▽御園京平編『畫譜大河内傳次郎』(1976・活動資料研究会) ▽伊藤大輔著、伊藤朝子編『伊藤大輔シナリオ集』(1985・淡交社) ▽梶田章著『大河内伝次郎――人と作品・その魅力のすべて』(1992・朝日ソノラマ) ▽佐伯知紀編『伊藤大輔――反逆のパッション、時代劇のモダニズム!』(1996・フィルムアート社) ▽田中照禾著『資料が語る丹下左膳の映画史――大河内伝次郎から豊川悦司まで』(2004・川喜多コーポレーション)』

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世界大百科事典内の丹下左膳の言及

【大河内伝次郎】より

…その多くは撮影が唐沢弘光,共演が伏見直江である。その中の1作《新版大岡政談》(1928)では,大岡越前守とともに片目片腕の虚無的な剣客丹下左膳を二役で演じたが,左膳役がとりわけ人気を呼んで,作品はシリーズ化され,トーキー作品《丹下左膳》(1933)では〈シェイは丹下,名はシャジェン〉というせりふ回しが有名となり,以後,1950年代まで繰り返し演じた。芸名は生地の福岡県上毛郡大河内村に由来する。…

※「丹下左膳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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