サーバー型放送(読み)サーバーガタホウソウ

デジタル大辞泉 「サーバー型放送」の意味・読み・例文・類語

サーバーがた‐ほうそう〔‐ハウソウ〕【サーバー型放送】

server-type broadcasting放送局に蓄積された番組を、インターネット放送波などを通じて利用者ホームサーバーに配信する放送。携帯端末向けのサービスであるモバキャスにおいても同様の方式が採られる。蓄積型放送

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サーバー型放送」の意味・わかりやすい解説

サーバー型放送
さーばーがたほうそう

テレビ番組をネットワーク上のサーバーや自宅のホームサーバーなどに保存し、利用者が好きな時間に視聴できるサービスのこと。

 放送局側が過去の番組などをサーバーに蓄積し、利用者のリクエストに応じて送り出すことができる点が、通常のハードディスクレコーダーやDVDレコーダーでの番組録画再生との大きな違いとなる。利用者は、見たい番組や情報などをキーワードなどで検索・選択し、自宅のホームサーバーから、あるいはネットワーク上の放送局サーバーから、いつでも自由に視聴できる。

 また、もう一つの大きな特色として、番組のシーンごとにメタデータ(データについてのデータ)を埋め込むことができる点がある。このメタデータには、各々のシーンの内容や出演者等の情報が埋め込まれ、利用者が見たい番組やシーンに関連するキーワードを入力すると、該当する番組やシーンを検索し、再生表示させることができる。

 たとえば相撲中継であれば、メタデータに対戦ごとの力士や試合結果が記述されるので、利用者は対戦表から見たい力士を選ぶことでその取組だけを視聴する、といった使い方が可能になる。

 サーバー型放送サービスは、2005年秋にメタデータの規格化が完了し、まずはNHKWOWOW(ワウワウ)でサービスが始まっている。デジタル放送時代を目前に控え、民放各社の足並みは必ずしもそろっているとはいえないが、有料課金など、新たなサービスに道を開くものとして期待を寄せる声は大きい。

[編集部]

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