シトロネラール(読み)しとろねらーるでーたのーと(英語表記)citronellal

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シトロネラール」の意味・わかりやすい解説

シトロネラール(データノート)
しとろねらーるでーたのーと

シトロネラール

d-シトロネラール
 分子式 C10H18O
 分子量 154.3
 融点  ―
 沸点  92℃/14mmHg
 比重  0.855(測定温度17℃)
 屈折率 (n) 1.4467


シトロネラール
しとろねらーる
citronellal

鎖状セスキテルペンアルデヒドの一つ。シトロネラールには1個の不斉炭素原子があるため、右旋性(d体)、左旋性(l体)および不活性(dl体、ラセミ体)の光学異性体がある。シトロネラ油中には30~40%のシトロネラールがあり、それはd-シトロネラール80%、dl-シトロネラール20%の混合物である。引火点77℃。特有の香気をもつ淡黄色の液体で、アルカリにより樹脂化しやすく、酸により環化してイソプレコールになりやすい。せっけん香料、合成l-メントール、ヒドロキシシトロネラールの合成原料として重要である。

[佐藤菊正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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