ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャウプ」の意味・わかりやすい解説
シャウプ
Shoup, Carl Summer
[没]2000.3.23. ニューハンプシャー
アメリカ合衆国の財政学者。第2次世界大戦後の日本の税制の骨格となった日本税制報告書(シャウプ勧告)をまとめた。スタンフォード大学を卒業,1930年コロンビア大学で博士号を取得,1945~71年同大学教授。財務長官補佐官,大統領経済諮問委員なども務めた。1949年5月,ダグラス・マッカーサー連合国軍最高司令官の要請を受け,7人からなる税制調査団の団長として訪日。3ヵ月間で英字 6万5000語に及ぶシャウプ勧告をまとめ,同 1949年9月日本政府に提出した。翌 1950年に再訪日し,第2次報告書をまとめた。勧告は,所得税を基盤とする直接税中心主義,税の公平の実現,納税意識の向上などを基本理念とし,日本の戦後税制の骨格となった。1989年勲一等瑞宝章を受章。
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