ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュウィッタース」の意味・わかりやすい解説
シュウィッタース
Schwitters, Kurt
[没]1948.1.8. イギリス,アンブルサイド
ドイツの美術家。ハノーバーのダダイストとして知られる。 1909~14年ドレスデンのアカデミーで学び,伝統的画法を身につけたが W.カンディンスキーと F.マルクの影響を受け,17~18年頃にはキュビスム的表現主義の作品を描き,18年には抽象画を描くにいたった。この年の暮れからハノーバーで古新聞,広告などの切れ端や日用品の断片を拾い集めて画面に張合せるコラージュを始めた。 19年に制作したコラージュ中にたまたま見出された語 MERZ (メルツ) をとってこの種の作品の呼称とし,また 23年に出版した雑誌の題名ともした。 18年にベルリンのシュトルム画廊に出品して前衛画家としての地位を確立し,32年パリのアブストラクシオン・クレアシオンに参加。 33年ナチスの弾圧を逃れてノルウェーへ,次いで 40年イギリスに亡命した。がらくたを集めた建築も試み,メルツ建築と呼ばれた。代表作『星座』 (1920) ,『さくらんぼ』 (21,ニューヨーク近代美術館) 。
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