ハノーファー(その他表記)Hannover

デジタル大辞泉 「ハノーファー」の意味・読み・例文・類語

ハノーファー(Hannover)

ハノーバー

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改訂新版 世界大百科事典 「ハノーファー」の意味・わかりやすい解説

ハノーファー
Hannover

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州州都。人口51万5841(2004)。州政府・諸官庁や州議会のある官庁都市であるとともに,工科大学(1879年創立。1968年工科総合大学となる),医科・獣医大学,芸術大学等多数の教育・研究機関のある文教都市であり,かつまた機械車両電機化学等の近代的工業の発達した工業都市でもある。1947年以来毎年催される国際工業見本市でも有名。内陸都市だが水路ミッテルラント運河)もあり,国際空港も擁して交通・運輸の便はよい。歴史的にはライネ川にのぞむ市場町として12世紀末ころから発展,1241年にブラウンシュワイク公の下で都市権を認められた。14世紀には自治都市としてハンザ同盟にも加わり,経済的にも繁栄したが,三十年戦争で打撃を受け,政治的自立性も失った。1636年ブラウンシュワイク公が王宮をここに移し,以後ブラウンシュワイク公(一般にはハノーファー公と呼ばれる。1692年選帝侯の資格を得る)の宮廷都市として発展する。1714年ハノーファー選帝侯ゲオルク・ルートウィヒがイギリス国王ジョージ1世となり,以後1837年までハノーファー選帝侯国(1814年王国)とイギリスとの間に同君連合の関係が続いた。66年ハノーファー王国はプロイセンに併合され,1945年までプロイセンの地方行政都市の地位に甘んじたが,ハノーファーの工業化はこのプロイセン時代に行われた。ここで重要な意味をもったのは,北ドイツを東西に貫くミッテルラント運河が市の北部近郊を通って建設され,1916年ハノーファーが内陸港によってそれと結ばれたことである。市街は第2次大戦中大きな被害を受けたが,戦後近代都市として再生。市中にマッシュ湖(1937年ライネ川の洪水ため池としてつくられた人造湖)と多数の広大な公園をもち〈緑の大都会〉と呼ばれる。戦争で破壊された歴史的建造物のうちマルクト教会(14世紀中期)や旧市庁舎(15世紀前半)は再建され,ハノーファー選帝侯のライネ宮殿(1637年着工)も修復されて現在は州議事堂になっている。離宮のヘレンハウゼン宮殿は多数の彫像を配したバロックの大庭園とイギリス庭園風のゲオルク庭園によって著名
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百科事典マイペディア 「ハノーファー」の意味・わかりやすい解説

ハノーファー[地方]【ハノーファー】

ドイツ北部,ニーダーザクセン州内の旧州名。エムス川,ウェーザー川流域の豊かな農牧地帯で,ハノーファーオスナブリュックなどの都市がある。1692年選帝侯国,1815年王国となり,1714年―1837年の間は英国と同君連合を結んでいた(ハノーバー朝)。1866年プロイセンの一州

ハノーファー(都市)【ハノーファー】

ドイツ北部,ニーダーザクセン州の州都。ライネ川,ミッテルラント運河に河港都市。鉄鋼,機械,車両,化学,ゴム,繊維などの工業が行われる。工業大学があり,毎年工業見本市が開かれる。中世以来交易路の要地として発展,1386年ハンザ同盟都市となった。ヘレンハウゼン城と大噴水のある庭園は有名。51万4137人(2012)。
→関連項目ハノーファー[地方]

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世界大百科事典(旧版)内のハノーファーの言及

【イギリス】より

…そのため選挙で選ばれた議会多数派が国王の内閣をつくるというより,国王の信任する内閣が議会多数派を生み出す傾向が支配的で,院の内外を問わず政党の組織力や議員規律は弱かった。1714年に始まる大陸出身のハノーバー朝の時代には,国王が定期的に国内を留守にしたり,皇太子を通じて野党政治家に閣議機密の漏れるのを防ぐため臨席を避けたりしたため,国王の臨席なき内閣運営の慣行が定着する。特に七年戦争時の広範な国策統合の必要に応じて,人員膨張により非能率となった内閣会議の中に,少数有力閣僚のみからなるインナー・キャビネットの一種,実務内閣Efficient Cabinetが形成された。…

※「ハノーファー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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