シンペイ市(読み)シンペイ(その他表記)Hsin-pei; New Taipei City

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンペイ市」の意味・わかりやすい解説

シンペイ(新北)〔市〕
シンペイ
Hsin-pei; New Taipei City

タイワン(台湾)北部の直轄市。2010年12月にタイペイ(台北)県から直轄市に昇格し,現名称に改めた。パンチヤオ(板橋)区サンチョン(三重)区タンシュイ(淡水)区をはじめとする 29の区(2025年現在)からなる。
北は東シナ海に,北東はチーロン(基隆)市に,南東はイーラン(宜蘭)県に,南西はタオユワン(桃園)市にそれぞれ接し,首都のタイペイ(台北)市をぐるりと取り囲んでいる。市域南東部を平均標高 1400mのシュエシャン(雪山)山脈が走り,地形は北に向かって河川流域の沖積平野から海岸平野へと徐々に変化する。北西部にはタオユワン(桃園)台地が広がっている。タンシュイ(淡水)河が流れる台北盆地は肥沃で,柑橘類,茶,米,サツマイモなどが栽培される。ボーキサイトや硫黄,鉄鉱石,銅などの鉱床があり,木材や紙,繊維製品,機械,化学薬品,缶詰,肥料などが製造される。西部のリンコウ(林口)区と東部のルイファン(瑞芳)区には工業団地がある。北部沿岸に原子炉 3基が設置され台湾の電力の大半を供給していたが,脱原発政策のもと運転期間が満期を迎え停止となった。豊かな自然環境や景観に恵まれ,北西部沿岸にはタートンシャン(大屯山)山地が海に迫る景勝地やクワンイン(観音)山が座り,北東部ワンリ(万里)区の半島には奇岩が連なるイエリウ(野柳)地質公園,南部の山間にはピー(碧)潭風景区がある。また南部では,台湾先住民の住むウーライ(烏来)区で,烏来瀑布を中心に観光開発が進み,ロープウェーや観光トロッコ,宿泊施設が整備されている。面積 2053km2。人口 397万664(2016推計)。

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