ジェンキンズ(その他表記)Jenkins, Roy Harris

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジェンキンズ」の意味・わかりやすい解説

ジェンキンズ
Jenkins, Roy Harris

[生]1920.11.11. モンマスシャー,アバーシカン
[没]2003.1.5. オックスフォードシャー,イーストヘンドレッド
イギリスの政治家,評論家。オックスフォード大学卒業。第2次世界大戦中は軍務に服し,1948年労働党下院議員。 1964~65年航空大臣,1965~67年内務大臣,1967~70年大蔵大臣。イギリスのヨーロッパ共同体 EC加盟には,党方針に反して賛成投票した。 1970年7月労働党副党首,1971年 11月再選。 1972年4月党の EC加盟反対決議に抗議して副党首辞任。 1974年2月労働党の政権復帰後,内相。 1975年6月の EC脱退か残留かの国民投票には残留支持のキャンペーンを張り,1977年1月 EC委員長就任。ヨーロッパ統合に尽力したため,1972年シャルル・マーニュ賞,ロベール・シューマン賞を受賞。 1981年には労働党を離れ,社会民主党創設。その後上院議員に転じ,1993年にはメリット勲章を受章した。主著"Mr. Attlee: An Interim Biography" (1948) ,"Essays and Speeches" (1967) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジェンキンズ」の意味・わかりやすい解説

ジェンキンズ(Charles Francis Jenkins)
じぇんきんず
Charles Francis Jenkins
(1867―1934)

アメリカの物理学者発明家。アールハム大学に学び、晩年博士学位を得る。1895年活動写真映写の特許を得たほか、電送写真に関する研究や今日のテレビジョン先駆をなしたプリズマティック・ディスクを発明、1923年にはハーディング大統領の肖像ワシントン―フィラデルフィア間で無線伝送した。ほかに自動車のセルフスターターなど多方面の400に上る特許を得た。『無線画とテレビジョン』などの著書があり、ジェンキンズ研究所、ジェンキンズ・テレビジョン会社(のちにド・フォレスト社に吸収)などで発明・研究を行った。

[木本忠昭]


ジェンキンズ(Roy Harris Jenkins)
じぇんきんず
Roy Harris Jenkins
(1920―2003)

イギリスの政治家。オックスフォード大学で学び、1948年に労働党下院議員となる。1964~1970年のウィルソン内閣で航空相、内相、蔵相を歴任、1974年にふたたび内相に就任した。労働党内でのヨーロッパ共同体(EC)加盟支持者の旗頭であり、1977~1981年、ヨーロッパ共同体議長を務めた。1981年、左派の台頭に対抗して、労働党を離れて社会民主党を結成した。1987年の選挙で敗北後、上院に移り、オックスフォード大学学長に就任した。

[木畑洋一]

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