ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジョアン6世」の意味・わかりやすい解説
ジョアン6世(温厚王)
ジョアンろくせい[おんこうおう]
João VI, o Clemente
[没]1826.3.10. リスボン
ポルトガル王 (在位 1816~26) 。マリア1世の子。スペインの王女カルロタと結婚 (1785) ,1799年母后の病気のため摂政となった。ナポレオン1世の大陸封鎖に反対したために,1807年フランス軍に侵入され,同年ブラジルに遷都した。この間本国は半島戦争に入り,ナポレオン軍退却後はイギリス人による支配が行われたが,20年自由主義革命が起り,帰国したジョアン6世はコルテスの制定した新憲法を承認,ポルトガルは立憲王制となった。これに反対する専制政治派は王の次男ドン・ミゲルを擁してジョアン6世と抗争した。 22年長男ペドロがブラジル皇帝となり,ブラジルはポルトガルから離れて独立国となった。
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