スキアパレリ(英語表記)Schiaparelli, Giovanni Virginio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スキアパレリ」の意味・わかりやすい解説

スキアパレリ
Schiaparelli, Giovanni Virginio

[生]1835.3.14. ピエモンテ,サビグリアノ
[没]1910.7.4. ミラノ
イタリアの天文学者。トリノ大学卒業 (1854) 後,ドイツの J.エンケ師事。ブレラ天文台台長 (62~1900) 。 1861年小惑星ヘスペリアを発見。 66年ペルセウス座流星群が彗星 1862IIIと同様の軌道をもつことから,流星群が彗星の名残りであることを明らかにした。 77年の火星大接近の際,火星の表面を観測して,独特の条痕を発見し,それが運河ではないかという論議を巻起した。また水星金星自転周期公転周期と同じであるという,1960年代まで広く受入れられた理論を提出した。晩年はヘブライ,バビロニアの天文学史の研究を行い『旧約における天文学』L'astronomia nell'antico testamento (1903) を出版した。

スキアパレリ
Schiaparelli, Elsa

[生]1890.9.10. ローマ
[没]1973.11.13. パリ
1920~30年代にかけてパリで活躍したイタリアの女性服飾デザイナー。彼女が着ていた手製セーターによって才能を認められ,ファッション界に入った。以来,セーターをはじめとして幅広くデザインを発表し,G.シャネルとともに今日のセーターの普及のきっかけをつくった。作風は自由奔放で,南国的で強烈な色彩を好んだが,なかでもショッキングピンク,アイスブルーは有名。またアクセサリーに特異な才能を示し金属木材プラスチックなどの変化に富んだ材料を使った。第2次世界大戦後,ファッション界における支配力はかなり薄れ,1954年にオートクチュールの店を閉めた。

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