日本大百科全書(ニッポニカ) 「スノータイヤ」の意味・わかりやすい解説
スノータイヤ
すのーたいや
snow tire
通常のタイヤでは滑って走れない雪道を、安全確実に走るためのタイヤ。通常のタイヤよりずっと粗く、かつ溝の深いトレッド(路面と接する踏面)パターンをもつ。凍結した路面用としては、トレッド面に多数の鉄の釘(くぎ)状のピンを打ち込んだスパイクタイヤが使われていたが、舗装路面を削って傷めるのと、削られたアスファルトが乾いて飛散し、人体に害を与えるというので、ゴムの素材やトレッドパターン(滑り止めの溝の模様)に研究を重ね、スパイクなしでも氷雪上で滑りにくいスタッドレスタイヤstudless tireに置き換えられた。また四輪駆動車(4WD)はスパイクタイヤを用いないでも比較的雪道や凍結路に強いので、冬の長く厳しい北国では普及が著しい。
[高島鎮雄]