スノータイヤ(読み)すのーたいや(英語表記)snow tire

翻訳|snow tire

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スノータイヤ」の意味・わかりやすい解説

スノータイヤ
すのーたいや
snow tire

通常のタイヤでは滑って走れない雪道を、安全確実に走るためのタイヤ。通常のタイヤよりずっと粗く、かつ溝の深いトレッド路面と接する踏面)パターンをもつ。凍結した路面用としては、トレッド面に多数の鉄の釘(くぎ)状のピンを打ち込んだスパイクタイヤが使われていたが、舗装路面を削って傷めるのと、削られたアスファルトが乾いて飛散し、人体に害を与えるというので、ゴムの素材やトレッドパターン滑り止めの溝の模様)に研究を重ね、スパイクなしでも氷雪上で滑りにくいスタッドレスタイヤstudless tireに置き換えられた。また四輪駆動車(4WD)はスパイクタイヤを用いないでも比較的雪道や凍結路に強いので、冬の長く厳しい北国では普及が著しい。

[高島鎮雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スノータイヤ」の意味・わかりやすい解説

スノータイヤ
snow tire

路上が氷結したり,積雪の多い場合などに用いるタイヤで,スリップブレーキがきかなくなることを防ぐために用いるタイヤの総称。一般的には,タイヤのトレッド (最外部ゴム層) のパターン (溝の形状) や構造,ゴム質が積雪路において安定した発進制動,操縦性をもつように設計されたタイヤをいう。 1959年に販売されて以来,都道府県条例タイヤチェーンとともに公認されている。また,スパイクタイヤは,タイヤチェーンに比べ耐久性走行安定性などが特にすぐれており,急速に普及したが,騒音粉塵が大きな社会問題となり,91年に販売が中止された。また氷上での摩擦係数の高いゴムの研究が進んでおり,スパイクタイヤに代る氷結路面用タイヤとしてスタッドレス (鋲なし) タイヤが開発された。

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