アメリカのコミック・ブック最初の超人的英雄。シーゲルJerry SiegelとシュースターJoe Shusterの2人の若者が生み出し,1938年《アクション・コミックス》誌上に初めて登場した。惑星クリプトンからやってきた異星人で,メトロポリス市の市民としての名はクラーク・ケント。職業は《デーリー・プラネット》の新聞記者であるが,70年代以降はテレビのニュース・キャスター。恋人のロイス・レーン,いとこのスーパーガールなどとともにスーパーマン・ファミリーを形成している。アメリカ人の力へのあこがれと,良き市民としてのあり方が,〈真実,正義,アメリカ的生き方〉のために戦うスーパーマン=ケントに体現され,彼に続くバットマンなどの超人漫画の原型となった。1948年にカーク・アリン主演で連続映画シリーズ,1941-43年にかけてアニメ・シリーズにもなったが,51年ジョージ・リーブズ主演のテレビ・シリーズで人気は決定的となった。また,78年にはクリストファー・リーブ主演で映画化された。
執筆者:小野 耕世
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
シーゲルJerry Siegel(作)とシュスターJoe Shuster(画)によって創造された、アメリカン・コミックのヒーロー。1938年6月、雑誌『アクション・コミックス』でデビューした。惑星クリプトンに生まれ、赤ん坊のころ、惑星の最後を予知した科学者の両親の手で地球へ送り込まれた宇宙人。成人してクラーク・ケントと名のり、プラネット新聞の記者として勤め、危急に際してスーパーマンに変身、超能力を発揮して悪に立ち向かう。41年から43年にかけて、パラマウントが短編アニメーションのシリーズ17本(監督はフライシャー兄弟ほか)を製作したのをはじめ、ラジオドラマ、連続活劇などにアレンジされた。もっともポピュラーなのは、ジョージ・リーブス主演のTVシリーズで、53年から57年(日本では56年から)に104話が放映された。また78年以来、クリストファー・リーブ主演の映画『スーパーマン』三連作もつくられている。
[森 卓也]
…長編第1作《ガリヴァー旅行記》(1939)は平板なできだが,原作の知名度で観客を集めた。しかしオリジナルストーリーによる長編第2作《バッタ君町に行く》(1941)は,のちに評価が高まったものの,興行的に失敗し,それが兄弟げんかの原因となり,《スーパーマン》(1941‐42)を9本つくったところでフライシャーズ・スタジオは分裂,《ポパイ》と《スーパーマン》は,配給会社だったパラマウントのアニメ部門にひきつがれた。 マックスは,かつて門下のアニメーターだったジャム・ハンディのプロデュースのもとで,凡作《赤鼻のトナカイ》(1944)をつくり,1958年には再びブレイ・スタジオへもどって美術部門の主任となり,61年に,安っぽい新作《アウト・オブ・ザ・インクウェル》シリーズを製作した。…
…もっとも人気を集めたトーキー連続活劇は,バスター・クラブBuster Crabbe(1907‐83)扮するフラッシュ・ゴードンを主人公とした宇宙冒険ファンタジー《超人対火星人Flash Gordon》(1936)で,ふつうの連続活劇の約3倍にあたる35万ドルというもっとも費用をかけた作品であり,その後も38年と40年に2本の続編がつくられた。第2次世界大戦とともに,イメージの上で反日的な性格を持った《フーマンチューの太鼓Drums of Fumanchu》(1940)とか反ナチ的な《密林の女王Jungle Queen》(1941)などがつくられ,戦後は《スーパーマンSuperman》(1948)や《バットマンBatman and Robin》(1950)などがつくられたが,しだいに質が低下して粗悪化の一途をたどり,50年代半ばにはすたれて番組の穴埋めに使われるようになり,やがてこのジャンルはテレビに移行,本来の連続活劇はコロムビアの《ブレージング・ゼ・オーバーランド・トレイルBlazing the Overland Trail》(1956)が最後のものになった。アクション映画【柏倉 昌美】。…
※「スーパーマン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新