日本大百科全書(ニッポニカ) 「タマアジサイ」の意味・わかりやすい解説
タマアジサイ
たまあじさい
[学] Hydrangea involucrata Sieb.
ユキノシタ科(APG分類:アジサイ科)の落葉低木。高さ約1.5メートル。葉は対生し、葉身は楕円(だえん)形で先はとがり、長さ10~20センチメートル、縁(へり)に細い鋸歯(きょし)があり、両面に粗い毛が密生してざらつく。7~9月、枝の先に多数の淡紫色の花を散房状につける。花序の周りには、萼片(がくへん)が大きくなり、花弁状に変化した装飾花がある。花弁は4~5枚、雄しべは約8本で花弁より長い。花序は若いときには総包葉に丸く包まれて球形をしているので、この名がある。山地の木陰に生え、東北地方南部から中部地方に分布する。
[若林三千男 2021年3月22日]