タロー(読み)たろー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タロー」の意味・わかりやすい解説

タロー(兄弟)
たろー

兄ジェロームJérôme Tharaud(1874―1953)、弟ジャンJean Tharaud(1877―1952)。いずれもフランスの小説家、エッセイスト。ともに大の旅行家で、処女作『虚弱な人足』(1899)はハンガリー旅行の成果。ブーア戦争を舞台にイギリスの作家キップリングをモデルにした次作『高名な作家ディングリー』Dingley, l'illustre écrivain(1902)でゴンクール賞を獲得(1906)し、一躍有名となった彼らは、その後も、弟が企画原案、兄が補筆完成という形で、ヨーロッパ、中近東、アフリカ各地を舞台とする共同著作を相次いで発表。1919年には全作品に対し文学大賞が授与された。とくにユダヤ人を扱った『十字架の蔭(かげ)で』(1917)、『神の王国』(1920)、北アフリカのイスラム教徒に取材した『アラブの祭り』(1912)、『アラーの騎士』(1935)などが名高い。そのほか『女中妻』(1911)などの純小説、エチオピアやスペインの紀行、作家バレス、ペギー回想など、多岐にわたる多数の著作がある。ともにアカデミー会員。

[長澤孝廣]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タロー」の意味・わかりやすい解説

タロー
tallow

牛,羊の脂肪を融解し,精製固形化したもの。豚の脂肪などに比べて,融点が 40℃以上と高く固い。加工変性させてマーガリンとして食用にするほか,石鹸,グリセリン,ろうそくなどの原料とする。

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