翻訳|toilet soap
洗顔,手洗い用のセッケンで,広義には浴用セッケンも含めていう。おもな基剤は高級脂肪酸塩であるが,その原料となる油脂は牛脂が主体であって,オレイン酸,パルミチン酸,ステアリン酸に富み,洗浄力および硬さを与える。起泡性をよくするためにヤシ油,洗浄性を高めるために米ぬか油を加える。しかしヤシ油に含まれる低級脂肪酸が皮膚に刺激を与える場合もあり,起泡性などを合成洗剤等で改善する方法もとられている。皮膚への刺激を弱めるためにはpHをやや低くすることが好ましく(pH5~7),高級アルコール硫酸エステル類や非イオン活性剤等の合成洗剤を用いて調整される。また脱脂力の強い合成洗剤は肌荒れの原因となるので,ワセリン,ラノリン,ワックスなどを過脂剤superfatting agentとして添加する。変性タンパク質,カルボキシメチルセルロースCMCなどを用いることもある。油脂をアルカリでケン化してセッケン素地とし,冷却・乾燥した後,香料,着色料,性能向上剤を加えてローラーで練ってから型打ちする機械練りセッケンと,素地が固化する前に香料等を添加して型に流し込み,冷却固化後に型打ちする枠練りセッケンとがある。前者は含水量が少ないため型くずれせず,化粧セッケンの大半はこの製法によるが,溶け減りが多いのが欠点である。
執筆者:内田 安三
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…しかし合成洗剤はその機能を重視した開発の結果,廃水中の残留物による環境汚染,皮膚などへの刺激による炎症の原因となることなどの弊害を生じ,セッケンの有用性が見直されている。とくに一般家庭用としては化粧セッケン以外の洗濯用粉末セッケン(粉セッケン)の再評価がなされている。
[セッケン製造法]
セッケンはすでに1世紀ころガリア人により獣脂と灰とからつくられたといわれる。…
※「化粧石鹸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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