チェンストホバ(読み)ちぇんすとほば(英語表記)Częstochowa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チェンストホバ」の意味・わかりやすい解説

チェンストホバ
ちぇんすとほば
Częstochowa

ポーランド南部、シロンスク県の都市。カトビーツェの北約60キロメートル、クラクフ・チェンストホバ高地の北斜面にあり、オドラ(オーデル)川支流バルタ川に臨む。人口25万5549(2000)。カトビーツェ、クラクフと並ぶ工業都市であるとともに、古くからカトリック巡礼者を集めた宗教都市。全国の約90%を産する鉄鉱石は、第二次世界大戦後、上シロンスクシュレージエン)工業地帯の石炭と結んで鉄鋼業、機械工業を発展させた。ほかに各種繊維工業、紙・パルプ、皮革工業などがある。1356年に都市を形成して以来の古い都市で、交通上の要衝としてポーランド王国とともに繁栄した。14世紀創建のヤスナ・グーラ修道院は「黒いマドンナ」とよばれる聖母画を有し、多くの巡礼者を集めている。15~17世紀の寺院も多い。

山本 茂]

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