ちらりほらり(読み)チラリホラリ

デジタル大辞泉 「ちらりほらり」の意味・読み・例文・類語

ちらり‐ほらり

[副]
ちらほら」に同じ。「梅の花がちらりほらり(と)咲きはじめる」「友の消息ちらりほらり(と)耳に入る」
小さな花びらなどが、ゆっくりとまばらに飛び散るさま。「桜の花びらがちらりほらり(と)風に舞う」
すばやく動くさま。
「―と馬の先よけるふりして」〈浄・鑓の権三
[類語]ほろりはらりぱらぱらふわふわひらひらひらり片片へんぺんびらびらぴらぴらひらりひらりはたはたゆらゆらゆさゆさ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ちらりほらり」の意味・読み・例文・類語

ちらり‐ほらり

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 素早く動くさま、落ち着きのないさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「権三見るめの糸ずすきちらりほらりと馬の先避(よ)けるふりして邪魔をする」(出典浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上)
  3. ちらほら
    1. [初出の実例]「忙急(いそが)しさうに往来する人や車が小さく黒く見えるやうになった。日暮だから其もちらりほらりだ」(出典:渚(1907)〈国木田独歩〉一)
  4. 雪や花のように細かいものがゆっくりと舞い飛ぶさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「柏木の衛門か鞠をとんとけたれば、まりは枝にとまりつつ、花はちらりほらりと」(出典:俳諧・白雄句集(1793)一)

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