翻訳|teasel
マツムシソウ科(APG分類:スイカズラ科)の二年草。ヨーロッパ原産。茎はじょうぶで強く、刺(とげ)があり、高さ1メートルとなり、成長がよいと数本が株立ちとなる。葉は広披針(ひしん)形で対生し、茎を抱くように合着する。花は淡紫色で長楕円(ちょうだえん)状の頭状花序。果穂から芽が出て伸長し、その先に花をつける二段咲きの系統もある。包葉は先端が鉤(かぎ)状に曲がり、乾燥すると堅くなる。これを毛織物の起毛に用いることから、ラシャカキグサ(羅紗掻草)の和名がある。オニナベナともいわれる。花形の珍奇さが好まれ、いけ花によく用いられる。4月中・下旬、日当りと排水のよい所に直播(じかま)きし、株間50センチメートルに間引く。播種(はしゅ)が遅れると翌年不開花株が多く出る。二段咲きなど変形チーゼルはやや多肥栽培しないと花の特性が出ない。
[魚躬詔一 2021年12月14日]
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