チーゼル(読み)ちーぜる(その他表記)teasel

翻訳|teasel

デジタル大辞泉 「チーゼル」の意味・読み・例文・類語

チーゼル(teasel)

ラシャカキグサ別名

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精選版 日本国語大辞典 「チーゼル」の意味・読み・例文・類語

チーゼル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] teasel ) マツムシソウ科の二年草。ヨーロッパ原産で観賞用等に栽培される。茎は直立して高さ約二メートルになる。葉は披針形で長さは約三〇センチメートルあり対生。夏、茎頂淡紫色小花を密生した楕円状で長さ約一〇センチメートルの頭花をつける。乾燥した頭花は硬質で、織物起毛や、ドライフラワーに用いる。ラシャかきぐさ。〔舶来語便覧(1912)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チーゼル」の意味・わかりやすい解説

チーゼル
ちーぜる
teasel
[学] Dipsacus fullonum L.

マツムシソウ科(APG分類:スイカズラ科)の二年草。ヨーロッパ原産。茎はじょうぶで強く、刺(とげ)があり、高さ1メートルとなり、成長がよいと数本が株立ちとなる。葉は広披針(ひしん)形で対生し、茎を抱くように合着する。花は淡紫色で長楕円(ちょうだえん)状の頭状花序。果穂から芽が出て伸長し、その先に花をつける二段咲きの系統もある。包葉は先端が鉤(かぎ)状に曲がり、乾燥すると堅くなる。これを毛織物の起毛に用いることから、ラシャカキグサ(羅紗掻草)の和名がある。オニナベナともいわれる。花形の珍奇さが好まれ、いけ花によく用いられる。4月中・下旬、日当り排水のよい所に直播(じかま)きし、株間50センチメートルに間引く。播種(はしゅ)が遅れると翌年不開花株が多く出る。二段咲きなど変形チーゼルはやや多肥栽培しないと花の特性が出ない。

[魚躬詔一 2021年12月14日]

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百科事典マイペディア 「チーゼル」の意味・わかりやすい解説

チーゼル

おもにヨーロッパからアフリカにかけて分布するマツムシソウ科の二年草または多年草で,15種があり,日本にもナベナが自生する。チーゼルとはこの仲間を総称する英名で,学名はディプサクス。鋭い刺をもち,茎頂に長円形の頭状花序をつける。小花は青〜藤色,基部に4個の硬い小苞がある。ヨーロッパや北アフリカなどに原産するラシャカキグサは花序が長さ10〜12cm,小苞の先が鉤状に曲がるので,乾燥した花序が織物の起毛に使用された。植物園で見本的に植えられるほか,ドライフラワーとしての利用もある。これによく似たオニナベナは,小苞の先端が曲がらない。

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