デトネーション

デジタル大辞泉 「デトネーション」の意味・読み・例文・類語

デトネーション(detonation)

爆轟ばくごう
内燃機関ノッキング

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「デトネーション」の意味・読み・例文・類語

デトネーション

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] detonation )
  2. ニトログリセリンなどの可燃性物質が、衝撃や急激な加熱などによって爆発すること。一般に、火炎伝播速度音速を超えるもの。爆轟(ばくごう)
  3. 内燃機関のノッキング。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「デトネーション」の意味・わかりやすい解説

デトネーション

異常燃焼または異常爆発とも。内燃機関シリンダー内で混合気の一部に点火したとき,火炎によって未燃焼ガスの圧力温度が高まり自然発火して炎が非常な高速で伝搬する現象。これによりノッキングが生じ,機関の出力低下,焼付きの原因となる。また,たとえばダイナマイト雷管で点爆した場合や,雷汞(らいこう)等の鋭敏な爆薬に点火した場合などの毎秒数千mに達する急速な爆発反応の伝搬もデトネーションまたは爆轟(ばくごう)という。
→関連項目ガス爆発火薬黒色火薬爆発爆薬

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デトネーション」の意味・わかりやすい解説

デトネーション
detonation

爆轟,異常爆発。たとえば,可燃性の混合ガスをある程度太い直径の管に入れ,その一端に点火すると,初めゆるやかだった火炎の伝播が急激に速くなり,衝撃波を形成して音速以上の速さで伝わる現象。その速度は 1000~3500 m/s 程度で,エンジンのノッキングの 200~300 m/s よりも大きい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「デトネーション」の意味・わかりやすい解説

デトネーション
detonation

爆轟(ばくごう)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のデトネーションの言及

【燃焼】より

…また,これらの火炎伝播現象は幅の狭い熱パルスが空間を移動する現象とみなされるので,これを波動に見たてて燃焼波と呼ぶこともあり,このとき火炎の前面を波面にならって火炎面という。さらに火炎の伝播が著しく加速を受けると火炎面に衝撃波を伴うようになるが,この状態は爆ごう(轟)またはデトネーションと呼ばれ,前記の火炎伝播とはまったく異なった特性を示す(〈爆発〉の項参照)。 ところで,火炎の移動は未燃混合気を火炎の進行と反対方向に流すことにより止めることができる。…

【爆ごう(爆轟)】より

…爆燃とともに爆発の一つの形態であり,火炎面の伝播速度(爆速)が音速を超えるもの。デトネーションともいう。ガス爆発を例にとって爆ごうの生成機構を以下に述べる。…

【爆発】より

…いずれの場合でも,起爆が生ずると高温の反応領域は周囲の未反応領域へ広がっていく。この伝播(でんぱ)形式は可燃性物質の種類,濃度および環境条件によって,爆燃(デフラグレーションdeflagration)と爆ごう(轟)(デトネーションdetonation)の二つに分かれる。 爆燃は本質的には可燃性混合気中の火炎伝播と同じ現象であり,圧力,密度,温度などの燃焼特性はすべて火炎面の前後で連続的で,圧力変化もほとんどなく,また火炎の移動も音速に比べてかなり低い。…

※「デトネーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android