デジタル大辞泉
「どうして」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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どう‐して
- ( 副詞「どう」に、動詞「する」の連用形「し」、助詞「て」が付いて一語化したもの )
- [ 1 ] 〘 副詞 〙
- ① ( 疑問や推量を伴って ) 原因・方法についての疑問を表わす語。
- (イ) どうやって。どんなふうに。
- [初出の実例]「手をよく紋日を脱れんとする男を、どふしてそなたは又本の物にして其儘紋日を括りつけるぞ」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)五)
- (ロ) 何故。どういうわけで。
- [初出の実例]「坡言はとうして如張翰、故郷へひっこみたいぞ」(出典:四河入海(17C前)一)
- 「守山君は如何(ドウ)してそんなに勉強ができるだらう」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二)
- ② 判断や推測の否定を強調する気持を表わす語。
- (イ) ( 反語表現として、または反語を伴って ) どんなわけがあっても…ない。どんなにしても…ない。どんな事があっても…ない。
- [初出の実例]「わっちがやうなはかねへ女郎は、どうして御気に入るもんだけれど」(出典:洒落本・美地の蛎殻(1779))
- 「どうして女房どころなものか」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初)
- (ロ) ( 打消または否定的な意味の語を伴って ) とうてい。それどころか。感動を伴いやすい。
- [初出の実例]「何様(ドウ)してあの様な娘子どもは、当時(いまどき)はすくなひヨ」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)一〇)
- 「たいそう呑気なやうにきこえるかも知れぬが、どうして腹のなかはなかなかそんなものではなかったことだ」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉三)
- [ 2 ] 〘 感動詞 〙 自分の判断や推測を、強調する気持を表わす語。なんともまことに。実際。いやはや。なかなかどうして。
- [初出の実例]「血でも吐きゃしないか不知(しら)、と何(ド)うして其間の心配といふものは!」(出典:化銀杏(1896)〈泉鏡花〉一三)
- 「どうして、相変らず御乱行つづきらしい噂だぜ」(出典:多情仏心(1922‐23)〈里見弴〉半処女)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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