ドビュロー(読み)どびゅろー(英語表記)Jean-Batiste Gaspard Deburau

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドビュロー」の意味・わかりやすい解説

ドビュロー
Deburau, Jean-Baptiste Gaspard

[生]1796.7.31. ボヘミアコリン
[没]1846.6.17. パリ
フランスパントマイム俳優。本名 Jan Kašpar Dvořák。放浪生活ののち,1816年パリのフュナンビュール座に出演,ピエロ役で大当りをとり,T.ゴーチエのような文学者たちからも絶賛された。従来の道化的なピエロを哀感に満ちた抒情的性格に変えた。病をおして死の直前まで舞台に立ち,息子シャルルがその跡を継いだ。 M.カルネの映画『天井桟敷の人々』 (1945) は彼とその舞台を題材にしている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドビュロー」の意味・わかりやすい解説

ドビュロー
どびゅろー
Jean-Batiste Gaspard Deburau
(1796?―1846)

フランスのパントマイム役者。旅芸人の子としてボヘミアで生まれる。一座とともに1814年ごろパリに帰り、フュナンビュール座で軽業(かるわざ)の端役を演じたのち、25年ごろから黙劇のピエロ役でしだいに人気を集めた。柔軟な身ぶり表情によって哀愁に満ちた感情を自由に表現し、『金の夢』(1828)や『アフリカのピエロ』(1842)などで大当りをとり、シャルル・ノディエやジョルジュ・サンドなどの文学者にも絶賛された。その子シャルルCharles Deburau(1829―73)も父の後を継いだ。

[安堂信也]

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