ナギブ(読み)なぎぶ(その他表記)Muammad Nagīb

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナギブ」の意味・わかりやすい解説

ナギブ
なぎぶ
Muammad Nagīb
(1901―1984)

エジプトの軍人、政治家。スーダンのハルツームに生まれる。軍内部における人望が厚かったため、1952年7月のクーデターの際には、自由将校団一員ではなかったが、指導者に迎えられた。1953年6月、共和制宣言に伴い初代大統領に就任。しかし、名目的な存在であったため、自由将校団の中心人物ナセルとの政治的な対立によって、1954年2月辞任に追い込まれた。まもなく復帰したが、ナセル暗殺計画に加担した疑いで同年11月大統領を解任され、1973年まで監禁された。

[伊能武次]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ナギブ」の解説

ナギブ
Muḥammad Najīb

1901~84

エジプトの軍人,政治家。1952年エジプト革命自由将校団首班におされ,首相となる。53年エジプト共和国が成立すると大統領に就任。国民支持はあったが,54年ナセルとの政治権力闘争に敗れて失脚した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「ナギブ」の解説

ナギブ
Muhammad Naj b

1901〜84
エジプトの軍人・政治家
1952年自由将校団を率いてクーデタを起こし,国王ファルーク1世を追放して自ら首相・陸海相を兼任した。翌年,大統領となったが,ナセルを中心とする軍部急進派に1954年追放された。

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