日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナフトールスルホン酸」の意味・わかりやすい解説
ナフトールスルホン酸
なふとーるするほんさん
naphtholsulfonic acid
ナフタレン環に、ヒドロキシ基-OHとスルホン酸基-SO3Hとをもつ化合物の総称。ヒドロキシ基とスルホン酸基の位置の組合せにより14種の異性体が存在し、その約半数が染料の合成中間体としての用途をもつ。しかし、ナフトールスルホン酸自体はいずれも無色の固体であり、塩の水溶液は塩化鉄(Ⅲ)により青色に呈色する。概して、吸湿性で水やエタノール(エチルアルコール)に溶けやすく、ベンゼンには溶けにくい。1分子中に2個のスルホン酸基をもつナフトールジスルホン酸をも含む総称として用いられることもある。染料の原料となるおもなナフトールスルホン酸類を に示す。
[廣田 穰 2015年3月19日]
[参照項目] |
|