ニュー・デリー(読み)にゅーでりー(英語表記)New Delhi

翻訳|New Delhi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニュー・デリー」の意味・わかりやすい解説

ニュー・デリー
にゅーでりー
New Delhi

インド北部、中央政府直轄地区デリーの中央政府官庁が集中する行政区。人口29万4783(2001)。面積は約43平方キロメートルで、周囲をデリー市に取り囲まれている。1911年イギリス植民地インド政府が、首都をカルカッタ(現コルカタ)から遷都し、12年ごろからデリー市の南郊に、ニュー・デリーと名づけた新しい中央政庁地区の建設を始め、30年ごろに現在の形を完成した。市街は放射状道路を基本に、アメリカ合衆国ワシントンをモデルにしたとされ、大統領官邸から東にインド門まで伸びる幅約200メートルのラージ・パート通り(王様の道)と、これに直交して南北に伸びるジャン・パート通り(民衆の道)を中心に、緑と空間を広くとった市街地である。商業中心地のコンノートプレイス(広場)は、ジャン・パート通りの北端にある。街の成立以来、政治の中心をニュー・デリーが、経済の中心を北隣のデリー市が担っていたが、70年代に入り、経済機能もコンノート・プレイス付近に集まり始め、高層ビルも増えつつある。いまやニュー・デリーとデリーの両市街地は一体となり、61年以来、政府も首都をデリーとよぶことにした。大統領官邸やインド門、さらに国立博物館などが有名で、訪れる観光客も多い。

中山修一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニュー・デリー」の意味・わかりやすい解説

ニューデリー

「デリー連邦直轄地」のページをご覧ください。

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