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ねじり秤 ねじりばかりtorsion balance

翻訳|torsion balance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ねじり秤
ねじりばかり
torsion balance

金属または融解石英の細い線に物体をつるし,物体に偶力が働いたときの線のねじれ角 θ が偶力のモーメント M に比例することを利用して,M を測定する装置。線の断面が円形のとき,ねじれ角 θ は半径の4乗に反比例するので線を細くすれば θ を大きくできる。しかも線に鏡を固着して光のてこを利用すれば微小な角でも測定できるから,ねじり秤を用いると微小なモーメントでも測定できる。 1785年 C.A.クーロンはねじり秤を用いて実験し,電荷または磁荷の間に働く力に関するクーロンの法則を発見した。 98年には H.キャベンディッシュ万有引力定数を測定して地球の密度を求めた。またエトベシュ・ローラントは慣性質量と重力質量とが一致することを,ねじり秤を用いて精密に測定した (→エトベシュの実験 ) 。これはのちに A.アインシュタインが一般相対性理論を展開するときに,両質量が等価であるという等価原理を基本仮定の1つとすることの根拠とした実験である。なお,等価原理が相対誤差 10-12 以下の精度で成り立つことを証明した R.H.ディッケ (1964) や V.B.ブラジンスキー (71) の実験にも,ねじり秤が用いられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ねじり秤
ねじりばかり

金属または溶融石英などの弾性体の細線のねじり応力を利用して微小質量を測定する質量計。トーションバランスtorsion balanceともよばれる。いろいろな構造があるが、基本形は水平に張った弾性細線(ワイヤーまたはリボン)の中央部にこれと直交する形で水平にてこを取り付け、その一端の鉤(かぎ)に品物をつるすもので、品物の重量に比例したねじりモーメントが弾性細線に作用する。この結果生じたねじり変形の角度を指針や光てこなどを用いて読み取ったり、またはてこがつねに水平を保つように弾性細線の一端に逆向きのねじり回転を与え、その角度から質量の大きさを読み取る。高感度が最大の特徴であり、1マイクログラム程度の感量が得られる。微量分析、繊維の計量などに用いられる。[三井清人]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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