[生]1876.3.30. デテルン [没]1939.9.21. ベルリン ドイツの経済学者。イェナ,ホーヘンハイム,キールの各大学教授を歴任し,1911年キール大学に世界研究所を創設,14~33年まで主宰。世界経済学 Weltwirtschaftslehreの創始者とみなされており,12年の主著『国民経済と世界経済』 Volkswirtschaft und Weltwirtschaftなどでは国民経済を構成要素とする世界経済が考えられていたが,次第に世界経済の構成体的側面が強められ,世界経済自体にも統一的な主体性を認める立場をとり,古典派的な国際分業の考えを否定するようになった。また「世界経済の構造変動」という概念も彼が初めて意識的に用いたもの。『ドイツ国民経済の構造変化』 Strukturwandlungen der deutsch Volkswirtschaft (2巻,1928) など著書,論文多数。
ハルムス Harms, Georg Ludwig Delter Theodor
[生]1808.5.5. ワルスローデ [没]1865.11.14. ヘルマンスブルク ドイツの信仰覚醒運動の代表的説教者,植民地伝道のためのヘルマンスブルク・ミッションの創設者。通常 Ludwig Harmsまたは Louis Harmsと呼ばれる。初めは合理主義的傾向にあったが,1830年頃の回心以来,聖書のみを唯一の権威とみなすようになる。ヘルマンスブルクの牧師 (1849) 。北ドイツにおける信仰覚醒運動を推進し,多くの人々に感化を与えた。著書には死後に出版された"Die Auslegung der Psalmen; Auslegung der I. Epistel St. Petri" (70) ,"Weissagung und Erfüllung" (72) などがある。