ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハロネン」の意味・わかりやすい解説
ハロネン
Halonen, Tarja
フィンランドの政治家。フィンランド初の女性大統領(在任 2000~ )。ヘルシンキ大学在学中にフィンランド全国学生連合の社会問題担当書記および総書記を務めた。1970年法学の学位を取得。弁護士となったあと政界入りし,1974~75年カレビ・ソルサ首相の国会担当秘書官になった。のちにフィンランド全国男女平等機関の議長に就任。1977~96年ヘルシンキ市議会議員を務めた。1979年フィンランド社会民主党 SDP所属の国会議員に選出。1987~90年社会・保健大臣,1989~91年北ヨーロッパ諸国協力大臣,1990~91年法務大臣を歴任し,1995年外務大臣に就任。2000年 SDPの大統領候補に指名され,大統領選挙で過半数の票を獲得し,フィンランド中央党のエスコ・アホ元首相に辛勝した。大統領に就任した 2000年3月1日,大統領権限を縮小し国会の権限を強化する新憲法が施行されたが,ハロネンの最大の強みである外交政策では大統領が強大な権限を維持した。ハロネンは大統領としてヨーロッパ連合 EU寄りの政策を保ちながらも,フィンランドの北大西洋条約機構 NATO加盟案には反対した。2006年の大統領選挙で国民連合党のサウリ・ニーニストを僅差で破り再選を果たした。
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