改訂新版 世界大百科事典 「バロッチ」の意味・わかりやすい解説
バロッチ
Federico Barocci
生没年:1535ころ-1612
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
イタリアの後期マニエリスムおよび初期バロックの画家。ウルビーノに生まれ、同地に没。ベネチア出身の画家に絵画の手ほどきを受け、ペーザロでジローラモ・ジェンガに学ぶ。1550年ころローマに出て、60年にはピウス4世の小邸(バチカン庭園内)のフレスコ装飾に着手し、その完成により名声を高める。68~69年ペルージアの大聖堂のために描いた『十字架降下』は、大胆な身ぶりの人物たちが人為的な明暗対比とダイナミックな構図のうちに描き出された作品で、そこにはすでにルーベンスのバロック様式の予兆を看取することができる。また絵画の準備段階に習作として描いた数多くの素描がある。
[小針由紀隆]