バローインファーネス(読み)ばろーいんふぁーねす(英語表記)Barrow in Furness

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バローインファーネス」の意味・わかりやすい解説

バローインファーネス
Barrow-in-Furness

イギリスイングランド北西部,カンブリア県南西部の都市。周辺を含めてバローインファーネス地区を構成する。県都カーライルの南南西約 90km,ファーネス半島南西岸にある港湾都市で,港は沿岸に横たわる細長いウォルニー島により,外洋から守られている。19世紀初めまでは地元に産する赤鉄鉱積出港にすぎなかったが,1840年代に最初の製鉄所が建設され,ドールトンの鉄鉱山と鉄道で結ばれてから発展し始めた。その後コークスダラムから輸送されるようになり,さらにベッセマー法による製鉄所が立地し,人口が急増。第2次世界大戦後は地元の赤鉄鉱の枯渇により,造船業が重要な産業となった。原子力潜水艦などの潜水艦の建造で知られ,原子力工学の中心地となっている。地区面積 77km2。地区人口 7万1979(2001)。都市人口 4万7194(2001)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バローインファーネス」の意味・わかりやすい解説

バロー・イン・ファーネス
ばろーいんふぁーねす
Barrow in Furness

イギリス、イングランド北西部、カンブリア県の港湾工業都市。ファーネス半島の先端に臨む。人口7万1979(2001)。製鉄都市として発達したが、現在は造船がもっとも重要な工業。イギリスの原子力潜水艦建造地。シトー修道会が12世紀に建築した修道院遺跡がある。

[久保田武]

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