日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンフ国立公園」の意味・わかりやすい解説
バンフ国立公園
ばんふこくりつこうえん
Banff National Park
カナダ、アルバータ州南西部のカナダ最古の国立公園。面積6641平方キロメートル。1841年にG・トンプソンが探検した。1885年制定。カナディアン・ロッキーズの東部山腹に位置し、すぐ北にジャスパー国立公園、ヨホ国立公園、クートネー国立公園が連続している。山と氷河、ルイーズ湖を前景に広がるカナディアン・ロッキーズの壮大な景観は人々を魅了する。公園内にはカナダ横断鉄道のフィールド駅、バンフ駅があり、1940年にはバンフ―ジャスパー・ハイウェーが完成した。温泉、ゴルフ場、スキー場、キャンプ場、ホテル、モーテルなど多数の施設が完備し、世界的に有名である。カナディアン・ロッキーズの中心都市がバンフで、ボー河谷の海抜1380メートルに位置する。カルガリーからは鉄道、ハイウェーともに容易にロッキー山脈に入ることができる一方、バンクーバーからは谷越え、山越えの難路が続いている。この公園を含むカナディアン・ロッキー山脈公園群は、1984年に世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。
[山下脩二]